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ライターの「コミュニケーション力」を事前に把握する方法

 

フリーランスのライターに求めることとして、「きちんとした文章を書いて納品できるかどうか」を重要視しているクライアントは多いと思います。

しかし、ライターがきちんとした文章を納品するためには、クライアントとの間できちんとしたコミュニケーションが取れていなければなりません。

いくら文章力があったとしても、どのような原稿を求めているのかを理解せず、独りよがりな文章を書いて納めるようなライターは困ってしまいますよね。クライアントの立場としては、原稿を受領したくない、原稿料を払いたくないのが本音でしょう。

そこでこの記事では、ライターがプロとして活動できる最低限のコミュニケーション能力を持っているかどうか、判断の基準や方法について解説していきます。

 

募集要項に書かれていることに対応した応募をしているかどうか

求人に対する応募は、クライアントとフリーランスの間で行われる、最初のコミュニケーションだといえます。

つまり、クライアントとして求めている事柄は、募集要項に書かれているはずです。

その募集要項に対して、どのような回答をし、どのような資料を提出するのか。ここでコミュニケーション能力の一端を測ることができます。

 

たとえば、執筆経験のあるフリーランスライターを採用したい場合に、応募の条件として「過去の実績」を示すよう求めたとします。

にもかかわらず、ライターという仕事に対する思い入れや、子ども時代の作文、大学時代の卒論などで評価されたことなどを長々と説明してくるような人がいます。

これでは、クライアントが求めている情報を的確に掴み、的確に返すスキルや配慮が欠けていると言われても仕方ありません。

クライアントが求めていることに対し、的確に答えられないライターは、読者が求めている原稿を作成する能力が高くない可能性があります。

 

さらに言うなら、文章を書くことは「自分が設定した課題や疑問に、自分で答える」ことでもあります。見当違いの応募をしてくるライターは、途中で脱線したり、タイトルとは違う着地をしたりする原稿になることもあるため、注意が必要です。

 

「ありがとうございます」「申し訳ありません」を言えるかどうか

何かをしてもらったらお礼を言う。自分が悪ければ非を認めて謝罪する。

当たり前のことであるはずなのですが、この最低限のコミュニケーションができないフリーランスも、実は少なくありません。

 

相手を尊重したり、譲歩したりすることが「負け」だと捉えてしまっているのかもしれませんが、いずれにせよ「ありがとうございます」「すみませんでした」の一言を添えられないライターは、他者の気持ちに配慮できず自己中心的な仕事を進めるおそれがあります。

原稿料さえもらえれば何でも構わないと考えて、手抜き仕事でお茶を濁したり、クライアントに無理な要求をしたりすることもありえますので、契約前、依頼前に見抜けるような仕組みをつくっておくのがベストです。

 

担当者の立場や気持ちに配慮した一言を書けるかどうか

ライターの人柄は、メール・メッセージの文面にも表れるものです。

メッセージの中に、クライアントの窓口となっている担当者に対して、ねぎらいや敬意を示すことができるライターは、いずれ多くの仕事を抱える売れっ子になる可能性があります。

 

発注側の担当者は、しばしば、上司とフリーランスの板挟みとなって悩んでいることがあります。企業としての要求と、フリーランスからの希望を両立させようとして、ストレスを溜めているものなのです。

そんな状態で、フリーランスに強く要求されたり、担当者を責めたりするような言動が頻繁にあれば、担当者は心を閉ざしてしまいます。

逆に、「いつも、この案件について心を砕いてくださって、感謝しています」「御社内での調整も大変かとは思いますが……」などの一言をさりげなく添えられるフリーランスは、コミュニケーション能力が高いといえるでしょう。

 

伝えるべきことを簡潔に伝えられるかどうか

心の通い合いは重要なのですが、かといって、仕事の本筋から逸れた話を長々とされるのは、(人柄・キャラクターにもよりますが)通常は受け入れがたいものです。

普段のやりとりで、思いついたことをあれこれと書き連ねるフリーランスを見て、「仕事ができなさそう」「寂しがり屋で面倒そう」という印象を受けたことのある方もいるはずです。

 

多くを伝えようとすればするほど、仕事を進める上では「ノイズ」となる要素が増えていきます。つまり、担当者に対して、長文の中から必要な情報を取り出す負担をかけていることになるのです。

この点を理解した上で、感情的な意思疎通と、ロジカルな伝達をうまく使い分けられる人となら、スムーズなコミュニケーションが期待できます。

たとえば、メールなどの文面では、仕事に必要なポイントに絞った事柄を伝える。特に、「箇条書き」をうまく使えるフリーランスライターは、重宝されます。一方、電話やブレストでは、アイスブレイクなどくだけた話もできる。こうしたバランス感覚に優れたライターを見つけたら、絶対に手放さないでくださいね。