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多くの応募者から依頼すべきフリーランスを選ぶための方法とは?

 

いいフリーランスに依頼をするための最も確実な方法は、できるだけたくさんの候補者の中から選ぶことです。

選択肢は少ないよりも多いほうが、クライアントとなる企業にとって、有利に物事を運び、いちばん相性の良いフリーランスを選ぶことができるからです。

 

ただし、その選考基準や選考方法が適切でなければ、せっかく候補者がたくさんいても台無しになってしまいます。

そこでこの記事では、クライアント企業がフリーランスを選考するための、基本的な方法や選考基準についてご提案したいと思います。

 

面接をする必要はあるか?

人材を採用するときには、人事部などが面接をすることがほとんどでしょうが、フリーランスについても面接をしたほうがいいのでしょうか。

そもそも、採用するかどうかを決めるときに「なぜ面接をするのか?」という問題について検討してみます。

 

面接をするのは、書類選考だけでは判断できない「コミュニケーション能力」や「人柄」などを判断するためです。

たとえば正社員を採用するときには、オフィスで朝から夕方まで同僚らと過ごすことが多いので、円滑にコミュニケーションを取り、場に溶け込めるかどうかをみることが多いです。

また、面接中の質疑応答の中身から、指示や業務命令に素直に従うことができるかどうか、その順応能力についてもチェックすることになるでしょう。

 

このように考えると、フリーランスについては必ずしも面接をする必要はないということになります。

なぜなら、フリーランスに対してはほとんどの場合、テレワークで仕事をしてもらうからです。期日までに決められた成果物の納品があれば十分ですので、その成果物を制作するスキルがあるかどうかが最も重要だからです(もっとも、オフィスに常駐していたり、オンライン会議を頻繁に行ったりする間柄のフリーランスは、人柄をチェックするため面談を行う必要がありえます)。

また、正社員は会社の都合で一方的にクビにすることはできませんが、フリーランスについては仕事内容に問題がある場合に取引終了にすることはそれほど難しくありません。よって、手間暇をかけて面接をしなくても、採用することはできます。

裏を返せば、面接以外でスキルなどを判断する「書類選考」のほうが、むしろ重要だといえます。

 

フリーランスに対する書類選考は、どのように行う?

たとえば正社員の採用であれば、履歴書に書かれている学歴や職歴の期間で途切れた部分(いわゆるブランク)があれば、「この間は何をしていたのですか?」と気になるかもしれません。

学歴に空白があったり、職業がコロコロ変わったりしていれば、採用後に勤続できるかどうかが心配の種となりうるからです。

 

しかし、フリーランスについては、学歴や職歴などが書かれた履歴書は必ずしも必要ありません。

問うべきは、「今、何ができるのか」という現在の実力そのものだからです。

 

よって、書類選考で、より重要となるのは、フリーランスとして活動するための資格の裏付けや、過去の実績などを記載した「職務経歴書」、あるいは実際に過去に制作した作品集である「ポートフォリオ」になります。

 

テスト納品を依頼する

過去に同じようなジャンルの成果物を創ったことがあるフリーランスであれば、職務経歴書やポートフォリオだけで、正式な依頼をするかどうかを判断することもできます。

しかし、同じジャンルの成果物の制作経験がない場合は、念のために「テスト納品」してもらうのも選考方法のひとつとして有効です。

 

たとえば、複数のフリーランスライター候補に対して、クライアント企業の依頼したい成果物と同じジャンルで、数百字程度で記事原稿の「テストライティング」を行わせて、お互いに比較検討することも有効です。

ただ、テストだからといって、無料で制作させるのはアンフェアです。正式依頼よりも安い水準でもいいので、不採用者も含め、テストに応じたフリーランス全員に報酬を支払うようにしたいものです。

 

何を基準に選考すればいいのか?

複数の応募者の中で明らかな実力差があれば、採用の基準もわかりやすいですが、実力が伯仲していて判断の決め手がない場合もありえます。

その場合は、担当者が会社の立場に成り代わって、客観的な視点から判断することになります。

 

いくら技術が高いフリーランスであっても、自社が求めているものを納品できなければ、「縁が無かった」と判断したほうがいいでしょう。逆に、まったくの未経験者であっても、クライアントが求めるものを納品できるのであれば、依頼すべきです。最終的には、最高決裁権者である社長や役員、事業部長の意向を聞くのがベストです。

ただし、自社の求めているものが、マーケティング視点に合っておらず、そもそもズレていることもありえます。アンケートをとったり、トレンドを追いかけたりして、担当者が客観的な根拠をもって決裁権者を説得できるぐらいでなければ、いいフリーランスと契約し、仕事を依頼することはできないでしょう。