2020.12 サイトをOPENしました。

【フリーランス・副業ライター活用方法】依頼のコツ

 

求人などを出して、応募があったライターの中から、ようやく依頼内容にふさわしいライターが見つかったとします。

次に気をつけたいのが、依頼の方法です。依頼が良くなければ、できてくる原稿も納得できないものである可能性が高いです。

そこでこの記事では、クライアント企業の担当者として、フリーランスのライターに依頼を出すときのコツや注意点をお伝えします。

 

最初の依頼内容で、今後の関係性が決まる

担当者は、ライターの文章力をチェックするつもりでいるかもしれません。ただし、自分自身もまた、ライターに依頼方法=伝え方を見られています。

高度な作文能力は必要ありませんが、少なくとも「何を言いたいのかわからない」とか「よけいな手間を掛けさせる」ことは避けなければなりません。

ライターは文章を書いて稼いでいるからこそ、言葉には人一倍敏感です。

 

高額な報酬を支払えさえすれば、ライターを動かせる、つまり、いい文章を書いてもらえると思ったら大間違いです。何よりも大事なのが、「言葉」です。わかりづらい、誠意の感じられない言葉で依頼をすれば、ライターからは足下を見られます。そうなれば、バレないように手抜きの原稿を出されたり、肝心なときに協力を得られません。

 

どう書こうか迷うぐらいなら、「箇条書き」で

文章力に自信がなくても大丈夫です。無理に文章で書こうとして、その結果、何を言いたいのか、どんな依頼なのかをライターに「解読」させてしまうぐらいなら、シンプルに伝えるのがベストです。

最もシンプルな伝え方は「箇条書き」です。

 

  • テーマ:●●●●●●
  • 記事数:10本
  • 字数:2000w
  • 原稿料:●●●●●円
  • 納期:●月●日●時(もしご都合が付かない場合、事前にご連絡をお願い致します)
  • お振り込み日:月末締め、翌月●日払い

 

基本的にはこれで十分です。迷ったら箇条書きです。

文章で伝えようとして、原稿料や原稿料振込期日(支払いサイト)のことを書き忘れていたり、あいまいになっていたりすることのほうが、ライターの立場では困ります。

 

なお、振込期日や原稿料について、ハッキリと聞き出すことができないライターも少なくありません(聞きづらいと感じていたり、ライターから聞くのはガメついと思われそう、といった理由で聞き出せないケースが多いです)。ことお金に関しては、クライアント企業の側から先に提示するほうが親切ですし、誠実さが伝わるため、関係性も長続きしやすいです。

 

後出しじゃんけんをしない

原稿を納品した後に、依頼のときに伝えられていなかったことを「後出し」されて修正を求められると、ライターの立場では理不尽を感じ、二度手間を強いられたように思います。

 

クライアント企業の立場にとっては、何でもないことのように思われるかもしれませんが、こんな「些細なこと」であっても簡単に信頼関係は崩れます。

ライターは依頼内容を丁寧に読んで、原稿が依頼からズレていないかどうか、意図を汲めているかどうかを考えながら、執筆を進めています。それなのに、依頼内容に書かれていないことを後で言われたら…どう感じるかは、火を見るよりも明らかですよね。自分自身に非のないことでやり直しをさせられて、気持ちがいいはずはありませんから。

 

では、このようなことが起きないようにするには、どうしたらいいのでしょうか。最初の依頼を出す前に、依頼内容を社内で擦り合わせ、精査しましょう。依頼内容に書かれていないことは、ライターに任せるのが筋です。それが無理であれば、事前にライターに相談するのもひとつの方法です。

なお、依頼内容にない修正を求める場合は、必ず原稿料を増額するようにします。

 

その執筆ルールは、本当に必要?

何ヶ月、何年も新規のライターと契約を続けて、依頼をする外部ライターの人数が多くなってくると、執筆ルールをマニュアルにまとめておきたくなると思います。(契約や依頼時にマニュアルを渡せば、依頼も楽になりますし、納品後のチェックや編集も簡単になります)

 

マニュアルにすること自体は悪くありません。ただ、執筆ルールを増やせば増やすほど、面倒な案件に感じられ、ライターの心は離れていきます。

特にベテランのライターは、たくさんのクライアントと契約し、常に仕事がある状態です。そのすべてのクライアントごとに、数十ページにも渡るマニュアルがあるとしたらどうでしょうか? とても覚えきれませんよね。

 

また、執筆ルールが多い=ライターを信頼できていない証と捉えられ、無意識のうちに力を入れて執筆する優先順位が下がっていくこともあり得ます。さらに、ライターが多忙になれば、依頼を断られてしまう可能性が上がります。

「依頼をしている」という立場上、「ライターを選んでいる」という意識が強くなってしまいがちですが、自社も、他のクライアントと比較されていて、選ばれなくなる可能性もある、という意識は持っておいたほうがいいです。

 

なお、どうしてもマニュアルが必要な場合には、よけいなこだわりを含んだ執筆ルールが混じっていないか確認しましょう。

たとえば、SEO(自社サイトがGoogle検索の上位に来るよう工夫すること)で有利なように、「指定のキーワードをできるだけ多く盛り込む」という執筆ルールがあるとして、それが本当に現代のSEOに沿っているのかどうかを精査します。無理にキーワードを詰め込んだ結果、日本語として読みにくい文章になって、サイト滞在時間が短くなり、むしろSEOで不利になることもありえます。

 

依頼情報は一元化する

初心者(ほぼ未経験)のライターを安価で使いたい場合を除いて、執筆ルールは基本的に必要ありません。マニュアルを作るとしても、A4用紙1枚でまとまる程度の簡単なもので十分なはずです。(逆に、詳細なマニュアルを作らないと必要なレベルの原稿を書いてもらえないのであれば、そのライターのスキルが求めるレベルに見合っていないと考えた方がいいです)

 

ひどい場合は、担当者が変わるたびにマニュアルが増えていき、内容が一部重複した何冊ものマニュアルを見せるクライアントもあるようです。ライターの立場をまったく考えていないのでしょう。

 

「詳しくはマニュアルを見るように」などと、あちこち確認させればさせるほど、ライターは依頼内容の全体像を頭に描きにくくなります。

依頼情報は、できるだけ1カ所にまとめて、簡潔に伝えるように心がけましょう。特に強調したい重要なルールがあるなら、マニュアルからコピペして依頼内容に転載すると、仕事のできる誠実な担当者だという印象を与えられます。