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【フリーランス・副業ライター活用方法】最も悩ましい「原稿料」の話

 

初めて外部のライターに原稿の執筆をする企業にとって、一番の悩みどころは「原稿料をいくらに設定すればいいのか?」かもしれません。

原稿料を安くしすぎると、実力のあるライターに依頼を断られてしまうかもしれません。かといって、大盤振る舞いをして原稿料が高すぎると、外注の費用対効果が合わなくなりそうです。

 

そこでこの記事では、ライターに支払う適切な原稿料の設定方法や、おおまかな原稿料の相場について、お伝えします。

 

ズバリ、いくら欲しいかライターに尋ねてみる

あるライターが制作しているブログの記事や電子書籍などを読んでいるうちに、「この人に原稿を依頼してみたい」と思ったとします。ですが、報酬の目安などは書かれておらず、不明です。

この場合は、「いつも、原稿料はだいたい、いくらぐらいもらっていますか」「この案件では、どれぐらいお支払いしたほうがいいですか」と、遠慮なく尋ねてみたほうが、話が早いです。

 

ちなみに、一般的には書籍・雑誌・新聞などの紙メディアに寄稿した場合のほうが、Webに寄稿するよりも、原稿料の相場は高いです。

新聞社や出版社が、マスメディアの王者だった頃(1970年代~90年代ごろ)の名残で、その頃に記者や作家に支払っていた原稿料の水準は、現代でもなかなか下げられなくなっているのです。

文字単価で5円~10円、つまり、1,000字の記事原稿に1万円前後の原稿料が支払われることも決して珍しくありません。

 

そのため、出版社や新聞社などに原稿を納めることが多いライターは、比較的高めの希望を出してくる傾向にあります。

よほど契約したいライターであれば話は別ですが、言い値を払う必要はありません。Webメディアにも外注予算の都合があるでしょう。希望に無理に合わせず、Webの原稿料の相場にやや上乗せする感覚で、条件を提示してみましょう。

原稿料が本人の希望を下回っていても、たとえば、同じジャンルの原稿を一度に数本~数十本まとめて依頼することで、納得してもらえることもあります。

 

クラウドソーシングサイトで相場を調べてみる

原稿料の相場についてまったく見当も付かない場合は、「ランサーズ」や「クラウドワークス」といったプラットフォームで、他社が出している「ライター募集」の内容を見てみましょう。ジャンルや文字数などはもちろん、原稿料の文字単価ごとに募集案件を検索することもできます。

一部のクライアントが、不当に安い原稿料で、ライターを大量募集している事実にも気づくかもしれません。ずっと同じ募集を繰り返しているクライアントは、大量に集めたライターを、大量に使い捨てしているために、人材が定着していないものと考えられます。

(こういったプラットフォームで募集している案件の報酬は相場よりかなり低く設定されていることがあるため、最下限の報酬の目安にするなど、限定的な使い方をおすすめします)

 

Web記事の原稿料、おおまかな相場

かつては、5,000字の原稿1本を500円以下で書かせていたクライアントもあったWeb記事の世界。ですが、メディアとしてのWebの重要性が年々引き上がっていくにつれて、フリーランスのライターに支払われる原稿料の水準も上がっています。

 

文字単価0.5円~1円の原稿料

いわゆる「タスク(作業)」と呼ばれる執筆案件です。ある商品のプロモーションを目的に、「利用者の声」を1,000字程度で多くのライターに書いてもらうといった案件が多いです。このように、記事としてのまとまりや、下調べ・取材が必要ない原稿は、未経験や初心者のライターを使って、文字単価1円以下で依頼することが少なくありません。

また、記事の賞味期限が短い「芸能ゴシップ系」の記事も、文字単価1円以下の水準でライターに依頼している場合が多いです。

コストを下げたい気持ちはわかりますが、文字単価0.5円未満で外部のライターに書かせることは、クライアントとしての評判を下げかねないため、やめたほうが賢明です。

 

文字単価1円~2円

Google検索から見込み客を自社サイトへ誘導する、いわゆる「コンテンツマーケティング」のために記事作成を依頼するなら、できれば経験が1年以上あるライターの力を借りたいところです。

文章を書くことに慣れていれば、初めから終わりまで、一貫性やまとまりのある原稿を納品してもらえるはずです。

この場合は、最低でも、2,000字・2,000円以上の原稿料を提示したいところです。

 

文字単価2円~3円

フリーランスライターとしての経験を積み、自分の氏名を出した「記名原稿」の執筆もしたことがある方なら、自分が原稿で書き記した内容に、一定以上の責任や自負を持っています。

書き手独自の主観やオリジナリティのある「記名原稿」と、依頼された方針に沿って過不足なくまとめる「無署名原稿」を書き分けることもできるレベルです。

2,000字・4,000円以上の原稿料は、予算を組んで支払いたいところです。

 

文字単価3円~

Web検索だけでなく、書籍や雑誌、新聞記事も合わせて深いリサーチをかけながら、より信頼性の高い原稿を書ける方に対しては、2,000字・6,000円以上の原稿料が妥当です。

このレベルのライターは、膨大な情報を整理して、一定の方針で読みやすくまとめられる能力があります。

 

また、特定の人物にインタビュー取材をしてまとめる記事も、文字単価3円以上は提示したいところです。

なぜなら、原稿の執筆だけでなく、インタビュー相手を下調べしたり、質問事項を事前に準備したり、インタビュー後に音声を文字に起こしたり、そこから記事作成のために重要な情報だけをピックアップしたりする作業なども、かなりの時間と手数を要するからです。